入倉伸夫のシニアライフ-蕨市塚越-

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鳩ケ谷の古を考える

◇沖積低地の周溝墓の分布ー2

現荒川流域では、武蔵野台地側に日本最古のガラス小玉鋳型が出土した北区豊島馬場遺跡、同志茂遺跡、板橋区徳丸原大橋遺跡、和光市榎堂遺跡があります、いずれも弥生時代後期から古墳時代前期のものです、豊島馬場遺跡は隅田川右岸の標高1~2mに立地し、70基の方形周溝墓群です、周溝一辺に中央陸橋をもつ形態が主流で、いずれの周溝からも多量のS字状口縁台付甕C類が出土するところが特徴です、また、ガラス小玉鋳型が出土することは、首長層と結びついた技術者集団の遺跡とも考えられています

隅田川右岸標高3mの自然堤防上の志茂遺跡では、方形周溝墓2基と円形周溝墓2基が重複して検出されました、方形周溝墓からは壷棺とされる弥生時代後期末の壷が出土していることから、円形周溝墓が弥生時代後期後半にさかのぼるものと見られます、徳丸原大橋遺跡と榎堂遺跡は、新河岸川右岸の標高3~4mの自然堤防上にあり、前者で4基、後者で3基の周溝墓が検出されています