入倉伸夫のシニアライフ-蕨市塚越-

学び合い 〔仲間募集〕 ℡ 048-432-1433

蕨、戸田、川口、鳩ケ谷の古を探る

イメージ 1

鳩ケ谷の古を考える

◇沖積低地の周溝墓の分布-1

武蔵野台地、大宮台地、そして下総台地に挟まれた沖積低地は、旧入間川水系による荒川低地、中川水系による中川低地、東京湾河口1帯の東京低地とに分けられます

荒川低地では、大宮台地側の毛長川につながる旧入間川流路沿いと現荒川沿いの自然堤防上に分布する遺跡に分けられます、三ッ和遺跡もある毛長川流域の下流では、左岸に草加市蜻蛉遺跡、右岸に足立区伊興遺跡と舎人遺跡があります、三遺跡とも古墳時代前期のもので、蜻蛉遺跡では3基、伊興遺跡で4基、舎人遺跡で5基の周溝墓が認められています、また、非在地系土器としてS字状口縁台付甕C類が出土しています

入間川流路上流では、右岸にさいたま市本村遺跡、左岸に大久保領家遺跡、大久保片町遺跡、上大久保新田遺跡、下大久保新田遺跡がそれぞれ近接して分布しています

標高7mの本村遺跡では、弥生時代後期を主体とした周溝墓が8基、左岸の各遺跡では、弥生時代後期から古墳時代前期の周溝墓が近年続々と検出されています、また、各遺跡とも竪穴住居跡との共存が認められます

鳩ケ谷市では、三ッ和遺跡以外に、旧入間川流路よりも古い河川によって出来た自然堤防上に前田字前田遺跡が認められ、古墳時代前期の周溝墓3~4基が検出されています