入倉伸夫のシニアライフ-蕨市塚越-

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蕨、戸田、川口、鳩ヶ谷の古を探る

◇ 蕨の歴史ー10

浦和・川口などの大宮台地南縁には、数十ヵ所に及ぶ旧石器遺跡が明らかになっています、蕨市に近い、さいたま市南区大谷口(おおやぐち)の明花向(みょうばなむかい)遺跡は、それらの中で最も古いとされる遺跡で、今から約2万5000年前のものと考えられます

最近の開発事業などで、旧石器遺跡の発見される例が多くなり、さいたま市の見沼右岸(三室、尾間木地区)などでは、殆んど1舌状(いちぜつじょう)台地1遺跡までになっています、北から中原後遺跡、大古里(おおぶさと)遺跡、北宿西遺跡、北宿南遺跡、北宿遺跡、馬場北遺跡、馬場東遺跡、宮本遺跡、松木遺跡、南宿北遺跡、三室遺跡、芝原遺跡というように三室地区だけ見ても枚挙にいとまがないほど遺跡が密集しているといった状態です

各遺跡には、石器と石器を作った時の残材や破片、石屑といったものが、関東ローム層の中からある程度のまとまりをもって発見されます、それらは、ユニットと呼ばれています、また、時として石器加工のためのハンマーにような礫(さいたま市緑区井沼方遺跡・いぬまがた)なども発見され、その工房の様子がわかります、さいたま市緑区松木遺跡などでは、焼けた破砕礫(はさいれき)が群をなしており調理の様子がうかがえます