入倉伸夫のシニアライフ-蕨市塚越-

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蕨、戸田、川口、鳩ヶ谷の古を探る

◇ 蕨の歴史ー9

約200万年前に第4紀洪積世更新世)となり、約1万年前までそれが続き、この間、4回の氷期がありましたが、この洪積世のほとんどは、蕨周辺は、人々の住める環境ではありませんでした、氷期氷期の間には間氷期がありましたが、約12万年前頃とされるリス・ブュルム間氷期には氷河が水に変わり、日本の平野の殆んどは海面下に入ったとされています

関東平野も同様で、その後、火山噴火による火山灰層の堆積が続き、関東ローム層からなる大宮台地ができます、この間、最後の氷期であるブュルム氷期となっているわけです

やがて、この大宮台地は人々の生活の舞台となりました、台地の上面はほぼ平坦で、西に荒川低地の谷を挟んで武蔵野台地と対し、東に中川低地を挟んで下総台地と対していました、台地の中には大小の谷が発達しており、深い谷は数10mにも及び、切り立つ崖となっていました、氷期で海面が低下したため、谷の出口は、東京湾浦賀水道あたりとなっており、それに向う深い谷、またそれに注ぐ大小の谷が発達していました

狩猟をしながら移動して来た人々は、台地の縁辺に足を止め、携えてきた石材を石器に変え、オオツノシカ等を倒し、木の実や草の根をとり、食していたと考えられます、切り立つ崖では動物が水を求めて谷を上り下りするのを良く観察でき、ここで狩りを行ったことが想像できます