入倉伸夫のシニアライフ-蕨市塚越-

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蕨、戸田、川口、鳩ケ谷の古を探る

鳩ケ谷の古を考える

◇沖積低地の周溝墓の分布ー4

毛長川流域の遺跡集中地域は、荒川低地と中川低地の接点にあたります、荒川方向へは、旧入間川をさかのぼって内陸部へぬけられます、中川低地では大河川を上ることによって、北武蔵地域へ行け、東京低地は海からの窓口となります

微高地の遺跡と出土する非在地系土器の分布から、海路と河川路の問題を考えると、S字状口縁甕を代表とする東海系土器の出土は、古墳時代初期において大和政権の東国経営が東海地方の人々の動員によって行われ、これらの地方に彼らが定住した結果であり、伊興遺跡周辺は河川交通及び軍事面のかなめの地点であり、海運物資を河川を通じて送り込む物流センターの役割を担っていたと考えられます

河川流域の微高地の遺跡は[(1)海から来た船から河川へ荷を積みかえる場(2)食糧及び水などの生活物資の供給の場(3)水運の安全と航路の維持(4)水運の恩恵を受ける内陸諸遺跡とのネットワーク]といった水運における中継地的役割の性格をもっていたようです