入倉伸夫のシニアライフ-蕨市塚越-

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俳句つくり 余情

”明け方の空満月のひとり占め”

ブログの更新を終え、朝刊をとりに行って、ふと、空を見ると、明け始めた西の空に満月が残っていました、輝いていた星も見えなくなり、澄みわたった秋の朝の空は月のほかに何ひとつなく月の天下のようでした

”ものは来ず写真メールのあけびかな”

遠方の旧友から秋の便りとして、あけびの写真つきのメールが来ました、とても美味そうに見え、写真だけでなく、ものも来たらと、図々しくも一瞬思いました


9~10月の自分の好きな名句です

”けふからは日本の雁ぞ楽に寝よ”         小林一茶

”寝むしろや野分に吹かす足のうら”        小林一茶

”秋風やねずみのこかす杖の音”          稲津祇空

”のちの月ぶだうに核のくもりかな”        夏目成美

”あきの夜や自問自答の気の弱り”         炭太祇

”寐よといふ寝ざめの夫や小夜砧”         炭太祇

”高土手に鶸(ひわ)の鳴く日や雲ちぎれ”     大島蓼太

”山犬のがばと起きゆくすすき哉”         黒柳召波

”雁ひとつさをの雫となりにけり”         井上士朗

”いそ山やぐみひろふ子の袖袂(そでたもと)”   加舎白雄

”蚊帳のわかれ未だし未だしと老ぞゆく”      加舎白雄

柿食えば鐘が鳴るなり法隆寺”          正岡子規

”バイの子の廓ともりてわかれけり”        久保田万太郎

”このわかれ松茸めしを炊きにけり”        久保田万太郎

”をりとりてはらりとおもきすすきかな”      飯田蛇笏