入倉伸夫のシニアライフ-蕨市塚越-

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蕨、戸田、川口、鳩ケ谷の古を探る

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鳩ケ谷の古を考える

何日か前に、イラストで掲げました浦寺遺跡と里字北谷第1遺跡出土の石器の写真が見つかりましたので掲載します、上の3点は浦寺遺跡からのもの、下の4点は里字北谷第1遺跡からのものです

浦寺遺跡から出土した石器は3点あり、1点は毛皮をなめしたり、ものを削るためのスクレイパー(掻器・ソウキ、削器)です、その石材は流紋岩で、原産地は福島県ないしは新潟県に求められます、遠隔地の石材をどのようにして手にいれたのかよく分かりませんが、広い範囲にわたる集団間の交流・交換があったようです、残り2点は石核といって石器を作るこぶし大の母岩の残りで、最後まで使いきっています、この時代は母岩から多量の剥片(ハクヘン)石器を作りましたが、石材の少ない大宮台地を行動範囲とした人々は、貴重な石材を効率よく利用する技術を身につけていたようです

里字北谷第1遺跡では1996年の発掘調査で、赤く焼けた礫群(れきぐん)や、やり先などに利用されるナイフ形石器や角錐(かくすい)状石器などが検出されました、赤く焼けた礫群は油脂やススがついており、人々は捕獲した動物の肉を石焼きか、蒸し焼きにして食べていたようです