2008-09-23 俳句つくり 余情 俳句 #埼玉県 ”新涼や耳の穴毛の一二本” すこし涼しくなり、むさ苦しい老人となってはいけないと思い、鏡に顔を映してみたところ、耳の穴から毛が覗いていました、子供の頃、爺さんの耳から毛が出ているのを見て、すごく不思議な気がしましたが、早、自分もその年になっていることを実感しました ”出迎えのママの手に揺るネコジャラシ” 幼稚園のわが子の帰りを待っている若いお母さんが、ネコジャラシを手にもち揺らしながら、ひとり物思いにふけっているようでした、幼少のころを思い出しているのかもしれません、幸せな家庭を想像しましたが、どうでしょうか 8月から9月の好きな名句です ”朝顔につるべとられてもらい水” 加賀千代女 ”月の夜や石に出て鳴くきりぎりす” 加賀千代女 ”ふはとぬぐ羽織も月のひかりかな” 夏目成美 ”あさ顔や小詰役者のひとり起” 炭太祇 ”鯛は花は見ぬ里も有けふの月” 井原西鶴 ”月や空いよげに見ゆるすだれごし” 田捨女 ”霧よりもよわきちからや柳の葉” 有井諸九 ”月を笠に着て遊ばばや旅のそら” 田上菊舎 ”虫の音や月ははつかに書の小口” 加舎白雄 ”この秋はわれもこうよと見て過ぎぬ” 加舎白雄 ”川風や灯火消えて蚊屋の月” 幸田露伴 ”筒袖や秋の柩にしたがわず” 夏目漱石 ”秋の江に打ち込む杭の響きかな” 夏目漱石 ”ある僧の月も待たずに帰りけり” 正岡子規