入倉伸夫のシニアライフ-蕨市塚越-

学び合い 〔仲間募集〕 ℡ 048-432-1433

蕨、戸田、川口、鳩ケ谷の古を探る

米づくりの技術をもたらした人々・弥生人について考えてみる

<稲作の始まりとつたわり>

再び「稲作渡来民」(池橋宏)に戻りますー陸稲水稲・続ー

華北から遼東半島では、牧畜や遊牧という生業の一部として乾燥に強い雑穀栽培があった、また朝鮮半島の北西部では古くから畠作の雑穀があった、しかし、半島北西部の農業は、乾燥地農業の方式の中で営まれていたから、朝鮮半島北部から稲作が伝来する可能性があるとは考えられないと云い

畑作では降雨の変動によって豊凶の差が大きく、気象条件によっては安定した農耕とはならない、これに対して水田農耕は降雨の変動による影響をなくすような施設を作って栽培するので、安定性と生産性が高いというのである

農業の話しは歴史の考察に関係ないと考える人たちも多いかもしれないが、どのような農耕ができるかという自然地理学的な条件は、工業化されていなかった時代のことを考える際には決定的に重要な問題であるという