入倉伸夫のシニアライフ-蕨市塚越-

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蕨、戸田、川口、鳩ケ谷の古を探る

米づくりの技術をもたらした人々・弥生人について考えてみる

<稲作の始まりとつたわり>

長江(揚子江)流域で最古の稲作遺跡が出たことは、その地域においてイネの栽培化が始まったのだろうということは想像できます、しかし、それ以上に大事なことは、この穀物栽培がどのような性格のものであったかということを考えてみることのようです

これまで、古代の発達した穀物の栽培は中近東に始まり、インドや華北で見られる穀物農耕もこの先行した穀物栽培の影響を受けて発達し、イネもその影響で栽培化されたのではないかと考えられてきたようです

華北や中近東の乾燥地帯では、アワやムギ類などの穀物栽培は一年生又は二年生の植物の栽培に始まり、その後、ヨーロッパにまで普及した農耕は、牧畜民による農耕であり、畑作の穀物と、家畜を動力及びタンパク質として利用する技術からなっていたようです、畑作では、肥沃度の維持が困難で、輪作や休閑地が必要であるから広い面積が求められたようです

これとは対照的に、野生イネは基本的に多年生の沼沢植物であり、温暖多湿の気候で湿地において栽培化されることに注目することがポイントのようです