2008-06-13 俳句つくり 余情 俳句 #埼玉県 ”家去る日いつものように紫陽花が” 新聞のコラムから作りました、事情があって、年老いた女性が永年住み慣れた家を後にする時、ふと振り返ると、そこにいつものように、紫陽花の花が咲いていたという話です、変わらないようでも少しずつ時が移ろうはかなさでしょうか ”五月雨や厨の音の耳障り” これは自分の事です、つゆに入り、外は静かに細かい雨が降っています、色々調べものをしたり、本を読んでいると、台所からの諸々の音がして気になってしょうがない、というところです、広い大きな家ならばよいのですが、小さなマンションですので仕方がないのですが ”なめくじら玄関に来て梅雨に入り” 好きな六月、五月雨、つゆの候の名句です ”青すだれ裏畑の花を幽かにす” 芥川龍之助 ”曇天や蝮生き居るびんの中” 芥川龍之助 ”蝙蝠やひるも灯ともす楽屋口” 永井荷風 ”六月の女すわれる荒筵” 石田波郷 ”青梅の尻うつくしくそろいけり” 室生犀星 ”くもの糸一すじよぎる百合の前” 高野素十 ”かはほりの群れて月夜の熱き風呂” 福田甲子雄 ”かたつむり甲斐も信濃も雨のなか” 飯田龍太 ”単衣きりりと泣かぬ女と見せ通す” 鷲谷七菜子 ”半紙ほど昼餉広げて草刈女” 榎本好宏