入倉伸夫のシニアライフ-蕨市塚越-

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俳句つくり 余情

”芝刈りて鳥のご馳走ととのえり”

”日の入りにひとはけされし新樹かな”

半年以上無沙汰したセカンドハウスは、建物には異常はなかったのですが、庭は雑草が一面に生え、芝が殆ど見えない状態でした、雑草を取り除き、芝を機械で刈り終え、食事をしていると、静かになった庭に鳥たちも来て、あらわになった虫などを啄ばみはじめました、なるべく、音をたてないようにして、共に昼餉を楽しみました

そして夕方になると、西に沈む日を受けて、木々の新緑が更に映え、まるでひと刷けされたように鮮やかでした

”夕若葉静かな里のひとり酒”


初夏(五月)の好きな名句の続きです

”さうぶ湯やさうぶ寄せくる乳のあたり”       加舎白雄

”花げしやうしろさびしき階子売”          加舎白雄

”馬とりの込に入りけりころもがへ”         加舎白雄

”あら瀧や満山の若葉皆震ふ”            夏目漱石

”まないたや青菜で拭ふ烏賊の墨”          松瀬青々

”薫風や蚕は吐く糸にまみれつつ”          渡辺水巴

”青梅の屋根打つ音や五月寒”            永井荷風

プラタナス夜もみどりなる夏は来ぬ”        石田波郷

”蟇誰かものいえ声かぎり”             加藤楸邨

”ふつつかな魚のまちがひそら泳ぎ”         渡辺白泉

”夏帯にほのかな浮気心かな”            吉屋信子

”海女の戸の醤にひたす小鯵かな”          橋本鶏二

ロダンの首泰山木は花得たり”           角川源義

”逢ひにゆく八十八夜の雨の坂”           藤田湘子