入倉伸夫のシニアライフ-蕨市塚越-

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赤山陣屋遺跡・川口・まとめ

縄文後期末葉から晩期にかけては「トチの実加工場跡」と「板囲い遺構(根茎類植物加工場跡)」の遺構が見られます、ともに、植物を食料として加工する遺構です、両方とも規模は大きく廃材が利用され、トチの実加工場では地盤沈下などに対応するため増築も行われています

この2つの遺構は単一の家族によって使用されたものでなく、集団によって維持管理されていた可能性高いようです、ここで加工する植物は、その採集時期が1年のうちで限られており、その使用期間も1時に集中し、それをうまくやるには、多くの労力が必要であったのでしょう

このことをうらずけるように、付近から出土した土器の大部分は非常に大型の粗製深鉢であり、炭化物も多量に混入しています

付近の同時期の住居跡地として発見された”石神貝塚””猿貝貝塚””宮合貝塚”がありますが、西側低湿地と各々が殆ど等距離にあることと、同じ時期の台地部に住居跡の遺構がまったくないことは、3遺跡の人々の共同管理下にあって、秋の採集の日を定めて人々が一斉に作業を行ったとも考えられます