入倉伸夫のシニアライフ-蕨市塚越-

学び合い 〔仲間募集〕 ℡ 048-432-1433

蕨、戸田、川口、鳩ヶ谷の古を探る

主な遺跡を調べて見る

赤山陣屋遺跡・川口・平安時代

赤山陣屋遺跡の遺構、遺物は縄文時代に集中していますが、その後の人々の生活の跡も見られます

一連の調査により、平安時代に該当する5基の火葬墓が見つかっています、東から西に向かってゆるやかに下る斜面に築かれており、台地から侵食谷へとその傾斜の角度を増して下り始める台地際に位置しています、それらは須恵器短頚壷を蔵骨器本体とし、須恵器の杯と碗を2重の蓋として用いています、そして、上下には包むように須恵器の甕、碗、内黒土師器、灰釉陶器瓶の破片を充填しています

各遺物の時期は短頚壷は8世紀後半、蓋として転用された外側の碗は8世紀後半、内側の杯は9世紀前半、内黒土師器は8世紀後半です、これらは、半世紀以上の時間幅がありますが、この火葬墓は、おおむね、9世紀前半代に作られたものと思われます、市内の”かます原遺跡”、鳩ヶ谷市の”三ッ和遺跡”などで見られる土器片を散布した火葬墓と同列のものと思われます