入倉伸夫のシニアライフ-蕨市塚越-

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蕨、戸田、川口、鳩ヶ谷の古を探る

《戸田の遺跡》

◇鍛冶谷・新田口遺跡第2次発掘調査-10

(1次発掘調査報告併合)

新田口第5号方形周溝墓(第12図の5)は東溝、南溝の一部、西溝の一部を調査しました、周溝の内・外壁とも直線的なもので、全体的なプランは正確な隅丸方形を呈するものと思われます、しかもこの周溝は東コーナーの一部を第3号方形周溝墓の南端で切られ、東溝を第4号周溝墓の東溝にほぼ直角に切られています

規模は東西8.70mを測ります、周溝の幅は一様でなく、東コーナー一部で幅1.10m、南溝中間部で1.30mを測ります、遺物の出土は意外と少なく南溝最下層から、小型壺形土器の細片が出土しました、なお、東溝の上には住居址がつくられています

新田口第6号方形周溝墓(図版十二)(第12図の6)は方形の概念からかなりはずれるもので、方形およびそれに近い形で曲がるコーナーはなく、全体的プランは円形を想像させます、周溝は南側で若干内側に曲がって切れています、なお、この周溝は第3号方形周溝墓の東溝を切っています

溝の幅はほぼ一様で0.40m、深さは0.20mを測ります、掘り込みは垂直で平らです、遺物は焼成後穿孔の底部をはじめ、壺形土器の口縁部が若干出土しました