入倉伸夫のシニアライフ-蕨市塚越-

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《戸田の遺跡》

◇南原遺跡第9次発掘調査-12

家形埴輪と思われる平らな面を持つ破片が4点出土しています、薄手に作出された僅かにカーブする平らな面を持ち、外面をハケ調整したのちナデを施し平滑に整えられています、細片のため部位や形態の特定は困難ですが、緩くカーブする特徴を考慮すると、建物の平面形は正確に方形ではなく、各辺・各面が緩い局面で構成されたものである可能性があります

4点の胎土の特徴が円筒埴輪の胎土と著しく異なることから推測すると、円筒とは異なる製作場所と考えるべきかも知れません

人物埴輪と確実に思われる特徴を持つ破片はありませんでしたが、しかし、出土した半円形に赤彩が施された破片は(帰属は不明ですがその特徴から)、男子人物埴輪頭部の被り物である可能性が高いと推測されます

今回の出土資料の中には人物に帰属すると思われる他の部位はありませんが、2008年に実施された墳丘東側部分の(戸田市遺跡調査会の発掘調査)出土品の中に、複数の人物埴輪とともに酷似する半円形の破片があることから、この破片も男子埴輪の被り物とも判断できます