入倉伸夫のシニアライフ-蕨市塚越-

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蕨、戸田、川口、鳩ヶ谷の古を探る

《戸田の遺跡》

◇南原(高知原=たかちぱら)遺跡第5次発掘調査-5

これまでの1~4次に渉る発掘調査により、南原の地は集落跡として4世紀ころから開け、人々の生活が営まれていたことがわかります

また、南原遺跡の住居跡からは在地の土器とは異なる外来系(東海系)のものが出土していることが特筆できます、その土器はA地区から検出されており、焼失家屋である第3号住居跡の床面や貯蔵穴から炭火財とともに出土しています、1点は胴下半部が張った編球状を呈し、内わんしながら長く伸びた口縁部を付けた長頸壺型土器です、もう1点は「く」の字状に外反し二重口縁部をもつ壺型土器です

これらの土器は伊勢湾沿岸地域で盛行していたものの特徴をもっています、そして、この事は外の地域から土器が流入してきていたことを示しており、当時の人々の動きが推測される一端です

いずれにしても、荒川(中期入間川)を主要河川とするこの地域は、”畿内勢力”の北武蔵へなどの東国進出の拠点的な位置を占める遺跡とも考えられます