蕨、戸田、川口、鳩ヶ谷の古を探る

《戸田の遺跡》

戸田市の遺跡については、かなり前におおまかに掲載しましたが、詳細な調査報告が揃いましたので、改めて詳しくお知らせします

◇南原（高知原＝たかちぱら）遺跡第１次発掘調査ー④

（３）　中世の遺構

１・２・３トレンチの東側部分に確認されたものです、第３溝は南北に走り、第１トレンチ付近では上幅約２．４ｍ、底幅約１ｍで、第３トレンチ付近では上幅約１．４ｍ、底幅約０．４ｍです

溝は北側に向かって幅広くなっており、緩やかに傾斜が認められます、断面はＵ字形を呈しています、また、第１トレンチ付近では第３溝に直角に溝が走り、いずれも第３溝に流れ込むような形を呈しています、さらに第１トレンチ部では溝の肩部に等間隔で小さなピットが検出され、深さはいずれも１０ｃｍ程のものです 、遺物は須恵器片、土師器片が若干出土しています

第４溝は第３溝に平行した形をとっており、北側に向かって傾斜していますが、明確な遺構をとどめていません、この第３溝・第４溝とも水路であろうと思われますが、部分的な調査であるので遺構の性格は明らかではありません、なお、図の溝内の→は傾斜の方向を示したものです