入倉伸夫のシニアライフ-蕨市塚越-

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蕨、戸田、川口、鳩ヶ谷の古を探る

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《戸田の遺跡》

戸田市の遺跡については、かなり前におおまかに掲載しましたが、詳細な調査報告が揃いましたので、改めて詳しくお知らせします

◇南原(高知原=たかちぱら)遺跡第1次発掘調査ー①

この遺跡は戸田市南町2312番地で、第1次発掘調査は昭和44年(1969年)7月26日から8月4日に行われました、標高5m強の中期入間川(現在の荒川)の流路に平行して発達した東西にのびる細長い自然堤防上北側に位置しています(図×印)、この辺一帯は、平坦な戸田市にあっても比較的起伏のある高所で、通称「高知原」と呼ばれている所です

現在の荒川は、この遺跡の南側約500mを東流しています、また、その遺跡から100m程離れた場所に、東京オリンピックの際に使用された静水コースとして知られる戸田ボートコースがあります

北側に広がる沖積地は、水田を埋めて宅地化が進んでいますが、水はけが悪く沼地化している所が多い所です、この低湿地は古くは「菖蒲沼」といわれる自然堤防の後背湿地であり、遺跡の立地条件を満たすに充分な場所です

遺跡地は氾濫土で原地表面が厚く覆われているため、土器など遺物の表面採集は、ほとんど不可能な地域でありながら、一帯は以前より多数の土器片の発見があり注目されていました

付近には北側の後背湿地を隔てた他方の平行する自然堤防上には「方形周溝墓群」として有名な鍛冶谷・新田口遺跡(図1)、弥生後期の前谷遺跡(図2)、また、すぐ直前の本村には、古墳があったと思われる上戸田本村遺跡(図3)があります