入倉伸夫のシニアライフ-蕨市塚越-

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蕨、戸田、川口、鳩ヶ谷の古を探る

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◇ 蕨の歴史ー90

これまで渋川氏と武蔵国および蕨との関係を語る際には、『鎌倉大草紙』に大きく依存していましたが、しかし、最近見つかった広島県三原市八幡町美生(やはたちょうみのう)の賀上晋次(かがみしんじ)家に伝わる文書によれば、渋川氏と武蔵および蕨との関係はさらに遡って裏付けられるものであることが判りました

これらの文書によれば、渋川氏の所領の一部は北条氏との婚姻により女子領として相続されてきたことに特徴があります

鎌倉時代の前期は分割相続が一般的で、女子にも所領の相続が認められ、嫁ぎ先に所領が伝えられることも多かったのですが、しかし、鎌倉後期になると所領の分散・弱小化を防ぐため、一期分(いちごぶん)といってその女子一代限りの相続が認められ、死後は惣領のもとに返すということが一般化しました、しかし、これらの所領が渋川氏に伝えられたということは、北条氏が鎌倉後期まで前者の女子相続という方法を継続していたことによるものと云えます