入倉伸夫のシニアライフ-蕨市塚越-

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◇ 蕨の歴史ー57

武蔵宿穪不破麻呂の場合は、彼自身の資質に負う部分が多かったと考えられますが、娘家刀自(やかとじ)の存在も、また大きな役割を果たしていたものと思われます

家刀自は、不破麻呂により采女(うねめ)として天皇に貢進されましたが、その時期については明らかではありません、ただ、天平14年(742年)に郡ごとに采女1人の貢進が命じられていますので、これに関係があったものと思われます

本来、采女は地方豪族の服従の証として天皇家に貢進されたもので、人質的な性格を持っていましたが、令制では郡司の子女から選ばれ、朝廷の諸役に配置されました、采女職掌天皇に近侍したため、奈良時代も後半に入ると後宮の女官として高い位や職に就く者も現れてきました、家刀自は、その代表的な人物だったのでしょう