入倉伸夫のシニアライフ-蕨市塚越-

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蕨、戸田、川口、鳩ヶ谷の古を探る

◇ 蕨の歴史ー24

弥生式土器弥生時代弥生文化弥生人などの言葉は、日本の考古学の用語の中で最も慣れ親しまれたものであると言えます、縄文時代に比べたら20分の1程度の長さしかない弥生時代ですが、これほど一般化したのは、弥生という言葉にあるのかもしれません

現在の東京都文京区弥生にあたる本郷弥生町で、明治17年(1884年)に発見された土器が、それまで知られていた大森貝塚の土器とは異なるものということが早くから認識され、同29年には、「弥生式土器貝塚式土器に似て薄手のもの)発見について」という論文が蒔田鎗次郎氏によって発表され、以後、ほとんど異称が出ず今日に至った土器であり、文化です

しかし、この一点の土器(実際には、弥生時代後期の壺形土器)は、必ずしも我が国の弥生文化の中心となる資料ではありません、九州に弥生文化が入ってから500年も経てからの土器であったのです、ともあれ、弥生町から発見された土器が、典型的な弥生式土器であることは、今も変わりがないのです