入倉伸夫のシニアライフ-蕨市塚越-

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蕨、戸田、川口、鳩ヶ谷の古を探る

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◇ 蕨の歴史ー4

蕨市には西小学校から第2中学校沿いに、比高1m程度のやや高い土地が長く延び、市役所方面に続いています、この一帯は古くからの集落や寺社が分布しています、このような微高地は戸田・川口・鳩ヶ谷市内にも分布し、過去の河川の洪水時に土砂が積もり形成された自然堤防と考えられます

これに対し、中山道とJR京浜東北線との間や埼京線沿線は標高のやや低い土地で、かって水田が広がっていました、これらの地域は、自然堤防にさえぎられた排水されにくい後背湿地(自然堤防の背後にひろがる排水不良の低地)です

武蔵浦和駅から白幡沼の南を通り、南浦和団地で南へ折れ、東京外郭環状道路の南方を並行し、芝川に沿って連続する細長い低地が認められます、この微凹地の両側には自然堤防と思われる微高地が連続してあります、凹地は上流側・下流側双方に明瞭に連続し、その幅や蛇行の規模から相当な規模の河川(古入間川)のものであったと思われます、また、この他にも不明瞭な自然堤防や旧河道がいくつか認められます

このように、荒川低地では比高1m程度の自然堤防や後背湿地と呼ばれるような、わずかな起伏の微地形がみられます、かっては自然堤防は集落や畑、後背湿地は水田というように土地利用の差として明瞭に現れていましたが、現在では都市化が進み、地表の起伏はほとんど識別できなくなり、土地の生い立ちや特色が判らなくなっています