入倉伸夫のシニアライフ-蕨市塚越-

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蕨、戸田、川口、鳩ヶ谷の古を探る

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◇ 東本郷台遺跡(奈良・平安時代

この遺跡の発掘調査は、首都高速道路の建設に伴う事前調査として、吉岡遺跡に続いて埼玉県遺跡調査会によって1976年に実施されました、検出された遺構は、縄文時代後期の土壙2基、平安時代の住居跡2軒です、平安時代の1号住居跡は比較的出土が多くありました

川口市東本郷(台)にあり、南に大きく張り出す舌状台地の東側縁辺に位置し、東側はやや緩やかな斜面ですが、南は急崖となり、土取りにより発掘区は細長い不規則な形となりました、周辺には前野宿貝塚、吉岡遺跡があります

遺跡は縄文時代後期と奈良・平安時代が複合しています、縄文時代の遺構・遺物は非常に少なく、奈良・平安時代の遺跡は台地全体に広がっており、大規模な集落跡の存在が推定されます

検出された2軒の住居跡は、規模・構造ともに相違しますが、出土土器から9世紀中頃から後半にかけてのものと思われます、1号住居跡は、出土遺物が非常に多いのですが、完形品は皆無であり、出土土器に時間差が認められますので、これらの遺物は周辺からの流入と理解されます