入倉伸夫のシニアライフ-蕨市塚越-

学び合い 〔仲間募集〕 ℡ 048-432-1433

蕨、戸田、川口、鳩ヶ谷の古を探る

イメージ 1

イメージ 2

川口の古を考える

新郷古墳群ー峯、東本郷、赤井ー [4]

すでに取り上げました峯・東本郷・赤井のかけての大宮台地先端部には、新郷古墳群と呼称されるかなりの数の古墳があります、1951年に刊行された『埼玉県史』第1巻には、北足立郡の古墳分布に触れた記述の中に、次のような1節があります

「西北より東南に伸びたる本郷の台地は延々として長く、其間に幾多の凹谷を作り数条に分れて居るが、其の台地の先端の尖端は新郷村に至って尽きて居る。同村には字峰に前方後円形の厳然たる古墳が存して居るのみならず、村内には幾基もの円墳があって、尚ほ更に東南の谷塚村にも古墳が存在して居る。東京湾が北に進んで居て下総国との境を劃して居り、入間川筋の低地に海水が深く湾入して居た当時を想像すれば此地は両海岸の分岐点で特に眺望に適し、水上交通の便もあったと思はれ、此に一群の古墳が存在して居り前方後円墳が遺存するのも無理からぬことゝ云える」

記述中にある前方後円墳は高稲荷古墳であり、1960年に土取り工事により消滅しています、これを主墳として10数基の円墳が群集していたとの記述が、1964年発行の古墳調査報告書にもあります、新郷古墳群と呼称しているのは、この報告書が最初です