入倉伸夫のシニアライフ-蕨市塚越-

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蕨、戸田、川口、鳩ケ谷の古を探る

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川口の古を考える

外谷田遺跡・大字根岸字外谷田2985-1他地点調査 [3]

外谷田遺跡は、大宮台地中央を南流する芝川左岸に形成された自然堤防上の遺跡です、この自然堤防は芝川が見沼低地を抜け、大宮台地の南端部辺縁に沿って南東にその流れを変える湾曲部に位置しています、自然堤防は細長く、長軸(北西ー南東ライン)約1040m、最大幅約110mを測ります、最高の標高は北西端部にあり海抜6.0m、概ね5.0m~5.5mの平坦な面をなし、周囲との比高は1.0m~1.5mです、芝川流路からの距離は最大80.0m、狭いところで38.0mです

発掘調査地点はこの自然堤防のほぼ中央部、南西よりに位置し、緩やかに南西方向に傾斜する鞍部斜面に位置しています

遺跡の立地する地域は大宮台地の中心から南東方向に伸びる鳩ケ谷支台(安行台地とも云う)の南西端部に位置し、西側は芝川の開削した大宮、浦和に広がる見沼低地の最南端部にあたります、この付近の見沼低地の幅は約1kmで、対岸は川口市芝長徳寺遺跡のある独立丘まで約2.7kmです、東側は付近最大の開折谷を隔て鳩ケ谷市里の県立川口高校まで約1.0km、南側は芝川の流れを鋏み東京低地へとつながっています、北は台地先端斜面まで約約400m、その間後背湿地が広がり、遺跡形成時における障害物は想定できません

当遺跡東に広がる開折谷は、遺跡東側を開口とする樹枝状の付近に形成された開折谷の中にあって最大かつ典型的な形状を呈しています、開口部から最奥の谷頭まで約1.2km、樹枝状に広がった支谷は11箇所を数え、各々の支谷に挟まれた舌状台地上には、地域の歴史を語る上で欠かすことのできない重要な遺跡があります、この開折谷の開口部と谷頭部の標高は4.7m、7.9mでその差は3.2m、勾配率0.2というほぼ平坦な谷底面を形成しています