入倉伸夫のシニアライフ-蕨市塚越-

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蕨、戸田、川口、鳩ケ谷の古を探る

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鳩ケ谷の古を考える

47・里字屋敷添第4遺跡⑮里字屋敷添1187-1他地点調査

調査期間     平成12年1月5日~2月4日

この調査地は、自然堤防の畑として利用されていたため、遺跡の保存状態は良く、中世から近世の溝や井戸などが多数検出されました、溝は大小合わせて19条が検出され、いずれもほぼ東西・南北方向に直交しています

調査地の東端で検出された幅3、5m、深さ1,1mの溝跡からは、常滑産の陶器や在地産の擂鉢と共に馬のものと思われる歯が出土しました、既に、調査がおこなわれた東に隣接する1215・1216・1221-1の3地点で35m四方にめぐると思われる堀跡があり、1221-1地点で馬の骨が出土していますので、この両者の関連性が注目されます

この溝跡の底部覆土の珪藻分析では、沼沢湿地付養生指標種群が特徴的に出現するので、沼沢湿地環境であると推定されます、流れの激しくない用水路の可能性があります、この溝跡は東側で現在の用水路に平行して接しており、この用水路の前身とも考えられます

井戸跡は2基検出され、フイゴの羽口破片が出土しました、東に接する1215地点のSD12では、鍛冶あるいは製鉄につかわれた炉体壁の一部や鉄滓が検出されています