入倉伸夫のシニアライフ-蕨市塚越-

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蕨、戸田、川口、鳩ケ谷の古を探る

鳩ケ谷の古を考える

これまでに学んできた三ッ和遺跡の総復習・鎌倉室町時代〈5〉

これらの他に、三ッ和遺跡に近接する中世の遺跡があります、八幡木2-9-16地点では試掘調査で井戸跡から渥美窯の大甕と山茶碗窯系捏鉢が出土しています

更に、三ッ和遺跡の北方で旧入間川流域跡の対岸の鳩ケ谷字稲荷前第1遺跡・坂下2-537-1地点では、後背湿地とも言うべき湿地帯から台地側から低地部に向けて北から南へ14~15世紀代の溝跡が検出されています、この溝は地形環境から居住に関する区画溝とは考えられず、おそらくは、農耕用の水路であろうと思われます、この北100mにある鳩ケ谷支台の裾には江戸時代に整備された見沼代用水が流れています、その流れは前身の淵江・谷古田・舎人・平柳の四ヶ領用水(淵江用水堀)を利用したものであり、それ以前の14~15世紀には既に用水が整備されていた可能性も考えられます

また、前田字前田第1遺跡・南5-16-25地点でも、13世紀の舶載青磁から山茶碗窯系捏鉢・瀬戸窯の平碗・皿・花瓶、常滑窯大甕など15世紀までの国産陶器を出土する井戸跡と溝跡が検出されています