蕨、戸田、川口、鳩ケ谷の古を探る

米づくりの技術をもたらした人々・弥生人について考えてみる

＜稲作の始まりとつたわり＞

水田稲作と漁労とはそのあり様でも、人間の栄養の上からも補完的であり、そのすぐれた特性がこの地域での一歩進んだ農耕社会へと人々を導いたようです、農耕のタイプが狩猟、採集にかわって新しいタイプの農耕へ道を開くには、人間の栄養上の要求を満たすためのいろいろな要素をもたねばならず、複雑な要素が長い間の試行錯誤によって新たな技術体系にまとめられた時に、初めて可能となり、水田稲作によって、東アジアでは黄河流域の農耕とは別の、もうひとつの文明社会にいたる道が用意されたようです、もし、水田稲作が発明されなかったなら、温暖多湿の東アジアに農耕社会への道は開かれなかったというのである