入倉伸夫のシニアライフ-蕨市塚越-

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蕨、戸田、川口、鳩ヶ谷の古を探る

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《戸田の遺跡》

◇鍛冶谷・新田口遺跡第3次発掘調査-3

この調査はC、D、E 区ですが、C、D 区は調査範囲が狭いため、その全容は不明です、しかし、併せて方形周溝墓(方形周溝墓と推定される溝状遺構を含め)が6基、その他に土壙、炉址等が検出されました、これらは戸田市教育委員会が実施した第1、2次発掘調査で確認されたものと出土遺物や遺構の形状は類似しています

更に、この調査と殆ど時を同じくするように、遺跡の中央部と思われるところで「東北・上越新幹線並びに通勤新線」の工事に伴い(財)埼玉県埋蔵文化財調査事業団が昭和57年度から発掘調査を実施しており、住居跡25軒、方形周溝墓72基、溝状遺構141基、土壙103基や井戸跡等が検出されています、より調査が進むに従い、多数の遺構・遺物が発見されるものと期待されています

また、この調査の特に注目すべき遺物で、高床式倉庫に使用されたと思われる梯子、斧の柄などの木製品が、埼玉県で初めて検出されており、遺跡の質の高さを示していることです

戸田市文化財調査報告Ⅱ「鍛冶谷・新田口遺跡」(第1、2次発掘調査併合報告)の中で方形周溝墓の分布、形態、終末期等の研究課題が提起されましたが、今回の一連の発掘調査では、それらは基本的に変わっていません、ただ、低湿地における共同体の研究方向は、新たな問題提起があったようです