入倉伸夫のシニアライフ-蕨市塚越-

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蕨、戸田、川口、鳩ヶ谷の古を探る

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◇ 古墳時代の人々の暮らし-4

古墳時代川口市周辺の地域では、漁労への依存度がかなり高かったようです、鳩ヶ谷市三ッ和遺跡、草加市蜻蛉遺跡・同西地総田遺跡、越谷市見田方遺跡などで漁労のおもりである土錘が出土しています、足立区伊興遺跡でも、土錘が多く出土しており、祭祀遺跡であると共に、豊漁を祈るところであったのではないかと云われています

低地の遺跡ばかりでなく、数少ない台地上にある古墳時代後期の集落跡の1つである、さいたま市北宿遺跡でも、土錘が多量に出土しています、ここは見沼低地に面する位置にありますが、漁労を目的としてこの位置を占めたものと思われます

入間川の河口に近いところにゆるい流れがあり、見沼をはじめとする沼や池が発達したこの地域周辺では、汽水性・淡水性の魚類(コイ・フナ・ナマズ・ウナギ・ドジョウ・ハゼ・ボラ・スズキ)を対象とする舟を使った漁労が盛んであったと考えられます、もちろん彼らの生業の主体は農業であったでしょうが、これらの水産物は貴重な淡白源であったし、保存食でもあったでしょう、また、豪族への貢ぎものとして、さらには交易の交換物として、これらの漁労物が重要な役割をしめていたのでしょう