入倉伸夫のシニアライフ-蕨市塚越-

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川口の古を考える

宮合(みやあい)貝塚遺跡第3次調査 [6]

大字西立野字宮合1043~1105-2地点

この調査で唯一の埋がめが検出されています、埋めがめ本体を良好な状態で確認することはできませんでしたが、土擴(どかく)の保存状態は良好でした、規模は比較的小形で、検出面での長径は約64.5cm、短径は58.5cmです、壁は良好な状態で残っており、覆土との境界も明確です

埋めがめは横位で上半部を欠損しており、底部破片も見当たりません、土擴中央やや北東よりを中心に38個の破片に分かれて検出されました、また下面には土器胴部破片が重なった状態で出土しており、すでに破壊された土器片が埋納された可能性も十分にあります、従来の埋めがめの一般概念とは異なるところです

土器片の垂直分布は土擴との直接的関連性に疑問を持たせる位置にあります、土器は底面から非常に浮いており、かつ上位に小型破片が多く見られることは、当時の生活面が調査時の遺構検出面より上位にあったとしても、完型ないしそれに近い形態の土器の埋納の可能性は薄いようです、狭義の埋がめ以外の可能性も十分に考えられます