2009-08-30 蕨、戸田、川口、鳩ヶ谷の古を探る 考古・歴史 #人類学と考古学 川口の古を考える 宮合(みやあい)貝塚遺跡第3次調査 [4] 大字西立野字宮合1043~1105-2地点 ここでいう土器溜りとは、土器片、中でも深鉢・浅鉢・注口土器といった日常生活用具としての器(うつわ)物の破片がその大部分を占めるわけですが、それら大量の遺物を被う土壌はその周囲のものとは全く色調を異にする有機質黒褐色土であり、また、一般の土器片に混じり土偶の破片や土版など、例祭祀用土製品ないし呪術用土製品と称されるもの、精製土器の代表とされる祭祀用具として特殊視もされている朱塗土器などの土製品のほか、石製呪術とされる石棒や、石器・石斧などの生活用具も同時に出土しています つまり、ここにいう土器溜り遺構とは多種多様な生活用具をはじめ非日常的な道具とされ、特殊遺物視される用具まで、縄文時代の人々の物質生活の多方面での遺品が含まれています、今回検出された2基の土器溜りのうち、1号土器溜りには遺物に伴う遺構は全く検出することができず、遺構の範囲を周囲の空間から特に区別している痕跡はみられません