入倉伸夫のシニアライフ-蕨市塚越-

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蕨、戸田、川口、鳩ケ谷の古を探る

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川口の古を考える

行衛(ぎょえ)往還通遺跡第7次調査・大字戸塚字下台4852地点 [2]

この調査の中心となるのは、旧石器時代縄文時代後期です、旧石器時代としては、石器集中箇所1箇所と礫群1箇所が確認されました、縄文時代後期としては、土坑・柱穴群などの遺構が検出されています

この行衛往還通遺跡の調査において特筆されるものは、”落とし穴”と呼ばれる土坑です、調査区Ⅲ区北側に集中して構築されています、遺物の出土量が少量であるため構築時期は不明ですが、縄文中期のものではないかと思われます、構築箇所は調査区の最も高い標高の位置から南側斜面にかけてであり、約16・6mから15・8mに集中しています

”落とし穴”は全体的に見ると斜面部に構築されているものが多く、その配列、主軸方向に規則性は認められません、あるいは数時期にわたり構築されたものであるかもしれません、縄文中期のものとすれば、北側350mに位置する遺跡の集落から離れたこの地点が、集落の人々が獣を獲る狩猟場であり、日常の居住空間と狩猟場を含めた範囲が行衛往還通ムラの範囲であったのかもしれません