入倉伸夫のシニアライフ-蕨市塚越-

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蕨、戸田、川口、鳩ケ谷の古を探る

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鳩ケ谷の古を考える

37・里字屋敷添第3遺跡④里字深町1602他地点調査

調査期間     平成9年4月21日~7月19日

この調査の遺構は主として、溝跡です、東西または南北方向の主軸で、それぞれが直交し合い底部に何条もの鋤跡を残す幅1~3mの深度が浅い溝跡、幅4m・深さ1、5mで直角に曲がり調査区外に延びる大溝とこれに平行する溝跡など、大小の溝が25条があります、溝跡以外には壁が垂直に切られた近世の長方形の土坑が6基認められます

出土遺物は室町・戦国時代と近世の陶磁器などです

調査区南側で検出された幅4m・深さ1、5mの大溝は、東西に主軸があり、東端で直角方向へ延びています、この溝からは、15~16世紀・戦国時代の常滑窯系の大甕・摺鉢、古瀬戸窯系の天目茶碗、在地産の陶器やカワラケなどが出土しています、また、底部からは松葉、マツやクリの実などの植物遺体も多く出土しています、この大溝の周辺には松や栗が植えられ、その形態や出土遺物などから、有力者の居館を巡る堀とも考えられます

現在、この溝に囲われるように、その内側に真言宗の円通山法福寺があります