入倉伸夫のシニアライフ-蕨市塚越-

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主な遺跡を調べて見る

叺原(かますはら)遺跡・川口

叺原遺跡は先土器時代から平安時代にいたる複合遺跡のようです

先土器時代は、東側台地中央に形成された鞍部周縁に、ほぼ環状に存在する10ヶ所の石器集中箇所と、ナイフ形石器、尖頭器、スクレイバーなどを主とする2115点に及ぶ石器の出土がありました

縄文時代には、東側台地において、後期称名寺~堀之内式にかけての住居址12軒、同土坑33基がみられ、また、東側台地と西側台地の中継地点の浅い埋没谷の存在する箇所付近には早期撚糸文期の住居址1軒、貝殻条痕文期の住居址1軒がみられます、遺跡からは早期撚糸文系~晩期中葉に及ぶ土器群の出土が確認され、貝殻条痕文期の炉穴15基がみられます

平安時代は、火葬墓と住居址が確認されています、従来、平安時代の火葬墓の発見は耕作、または土地造成中に単独で偶然出土する例が多く、大規模な発掘調査が行われている場合でも出土例はわずかです、しかし、叺原遺跡で発見された火葬墓については、数的にみても、かなりのまとまりがあり、火葬墓を中心とした「墓地」とみるべきなのかもしれません、このことは関東地方でも2,3例があるにすぎません、火葬の形態は木櫃、石櫃、蔵骨器使用という種々の形態のものが確認されています