2013-02-02 蕨、戸田、川口、鳩ヶ谷の古を探る 考古・歴史 #人類学と考古学 《戸田の遺跡》 ◇南原遺跡第9次発掘調査-5 南原遺跡の調査は1969年の第1次から2009年の本調査まで9次を重ねますが、まとまった面積の調査は隣接する8次調査区に次ぎ2番目となります、その意味では、調査範囲の制約から断片的にしか捉えることができなかったこれまでの遺跡を、より広い範囲で見ることが可能となったと言えます 主要な遺構である2基の古墳は、調査区の西端に3m程離れて分布します、2基はともに円墳で、1号墳が直径14m、2号墳が直径18mと2号墳の規模がいくぶん大きいようです、墳丘および主体部は後世の削平により残っていませんでした 周溝は全周すると考えられ、縁辺(周溝上端から墳丘にかける部分)の一部がテラス状に造成され、掘り方の傾斜は内側に比べて外側が急です、また、2号墳は重複する1・13号周溝墓の堆積状況から、周溝墓を人為的に埋め戻して築造した可能性があります