入倉伸夫のシニアライフ-蕨市塚越-

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蕨、戸田、川口、鳩ヶ谷の古を探る

◇ 蕨の歴史ー199

応永25年(1418年)、関東公方足利持氏鶴岡八幡宮に過所(かしょ・通行手形)を与え、神供を輸送する船が自由に通行できるよう地頭に命じています、一方、正長2年(1429年)8月5日に岩淵の関が持氏から稲荷社造営料として八幡宮に寄進されており、同社は矢古宇郷と佐々目郷に社領を持ち、先の文書はこれとの関係と見られます

この後、渋川氏が関東に下向してから関銭徴収をおこなったか否かは不明ですが、残された資料のほとんどが下向以前のものであるため、渋川氏による徴収の可能性は低いと言わざるをえません

また、時代は下って年不詳ながら北条家印判状に浅草や葛西に船橋が架けられることが見えます、船橋は、戦時の際には船橋を解いて敵の進行を河川により防ぐことができ、特に軍事的に重要でした、従って、城をもつ蕨付近の中期入間川(荒川)でも橋が架けられていたか、渡船場程度はあったと考えられます