入倉伸夫のシニアライフ-蕨市塚越-

学び合い 〔仲間募集〕 ℡ 048-432-1433

蕨、戸田、川口、鳩ヶ谷の古を探る

イメージ 1

◇ 蕨の歴史ー188

中世における市の発達は、貨幣経済の浸透などにより、南北朝室町時代には月に3度開かれる三斎市が、戦国時代に入って戦国大名の領国経済基盤を意図した保護と統制によって、月に6度開かれる六斎市として発展していきました

この時期の蕨周辺の市の発達を示す史料として見逃せないものが「武州文書」所収の大口村武助所蔵の「市場之祭文」です、これは市を開くにあたり山伏などの修験者がつかさどった市祭りに際して、市の繁栄を願って神前で読み上げたものです、内容は市の起源から説き起こし、我が国の市や武蔵国足立郡氷河(川)大明神の市名があげられ、各神社の境内や門前で市が開設され、市の守護神として市姫が祀られていたとあります

この祭文の奥書きに延文6年(1361年)9月9日に書かれたものを、応永22年(1415年)7月20日に書き写したとあり、さらに末尾には武蔵国中部から東部にかけての33ヵ所の市名を列記しています