2010-10-19 蕨、戸田、川口、鳩ヶ谷の古を探る 考古・歴史 #人類学と考古学 叺原遺跡復習ー10 ◇ 炉穴 この遺跡で確認された炉穴は15基です、炉穴はその位置関係から3群に分類できるようです、南西部舌状台地西側斜面部の1、2、3、11号、舌状台地中央部の5、7、10、12、14、15号、北東部台地の4、6、8、9、13号です、遺構は4~6基が群在しており、炉穴の時期は早期貝殻条痕文期と思われますが、出土遺物が少なく不明なものが殆んどです ◇ 土坑 縄文時代と思われる土坑は33基検出されています、その大部分はC地区の中核の集落跡を中心に構築されており、集落を構成する住居跡との関連で考察されるべきでしょう、ただ、A地区に確認できた33号土坑およびC地区検出の30、31、32号土坑は住居跡から離れた位置に構築されており、集落との直接的関連性は薄いようです 1~29号土坑が全てC地区中央に位置し、かつ西に開口する半月状に連なり、住居跡群の形状を補填しているのに対して、30~33号土坑は集落跡から離れた位置にあるばかりでなく、先の土坑群が台地台部から傾斜部にかけて構築されているのに対し、全て台地の落部に築かれているという特徴を示しています、これはそれぞれの土坑の機能的特徴を立地の上に反映したものと捉えることができるようです